Webサイト分析ツールのノウハウ ~第2回:キーワード分析~

2018年05月19日

キーワード分析

キーワード分析は、検索サイトからの訪問者をより多く獲得するための目標検索キーワードを決定するために、検索キーワードの検索需要、検索結果数、競合状況等の分析を行うものです。一般に検索サイトを経由してアクセスする利用者は少なくありません。従って検索キーワードの良否がWebサイトの訪問者数に大きく影響することになり、適切なキーワードを決めてSEO対策を行うことが必要となるわけです。

キーワードの抽出

キーワードは闇雲に抽出するのではなく、経営戦略やマーケティング戦術に基づいて定めたWebサイト・コンセプトに従って行うことが重要ですが、ネット利用者の立場に立って考えることも重要です。キーワードは1語とは限らず、and検索の形式をとる複数語のセットになることが多いようです。 キーワードの分類としては以下のものがあり、様々な切り口から抽出の検討を行うべきです。
キーワードの分類 備考
製品・サービスの一般的名称
ブランドネーム、商号、人名等の固有名詞 特に認知度が高い場合に有効
地名・地理的特徴 and検索の候補であり、商圏が限定される場合に有効 (例:「吉祥寺」「都庁」)
評価 顧客が商品評価をできない場合等に使用 (例:「評判」「価格」)
機能 顧客が求める機能をもつ商品が思いつかない場合等に使用 (例:「名刺印刷」「地デジ 視聴」)
顧客が持つ問題 顧客が問題解決方法を知らない場合等に使用 (例:「パソコン 故障」「シロアリ 駆除」)
販路・購入方法 顧客が購入方法にこだわる場合等に使用 (例:「通販」「店舗」)

検索エンジンの検索結果分析

抽出されたキーワードをGoogleで検索を行い、以下の点を記録・分析します。
記録・分析する事項 備考
検索順位 一般に検索誘導するためには20位以内(2ページ以内)に表示されなければならないとされています。
検索結果数 キーワードでヒットしたページ数ですが、競合度を見ることができます。数値が大きい場合はand検索用の追加キーワードが必要になってきます。
検索上位20位以内のWebサイト名 1つには競合度の確認をするためですが、どうしても勝てないWebサイト等(著名な大企業や人気の高いWikipedia等)が上位を占めている場合はキーワードを変更する必要があります。またもう1つはキーワードの最適度を知るためです。例えばキーワード自体に曖昧さがある場合、検索上位に競合しない分野の企業が並ぶことがあります。この場合はキーワードが不適切なので、変更やand検索用の追加キーワードを検討します。

キーワードツールの利用

キーワードツールを利用して、特定キーワードのGoogleにおける月間検索量や関連キーワードを調べます。月間検索量は必ずしも多ければ良いというものではなく、多い場合は競合が激しいことを表しており、検索上位にいくことが難しい場合もあるので、月間検索量の多さと競合の多さとのバランスを見ることが重要です。また関連キーワードについては、対象キーワードとともに使用されるand検索の主要キーワードが提示されるので、適切なキーワードセットを考えるうえで参考にすることができるだけでなく、キーワードに関連して新たな顧客ニーズの発見等の隠れた市場情報が得られる可能性もあります。次回以降、一般に無料で提供されているキーワードツールをいくつか紹介するとともに、その使い方についても簡単に説明していきます。

連載

第1回:はじめに
第2回:キーワード分析
第3回:キーワードプランナーの活用