Webサイト分析ツールのノウハウ ~第9回:Googleサーチコンソールの活用法

2019年03月03日

Googleサーチコンソールとは?

①Googleサーチコンソールとは Googleサーチコンソールは、Googleの検索結果でホームページのパフォーマンスを監視・管理するためのツールです。運営しているホームページがGoogleにどのように認識されているかを確認することができます。機能はGoogleアナリティクス同様、多岐にわたっていますが、次のようなことができます。
  • ホームページのクリック率
  • 検索結果での掲載順位
  • ユーザーが検索時に入力するキーワード(「クエリ」と言います)
  • Googleに認識されているページ
以前は「ウェブマスターツール」と呼ばれていました。こちらも、Googleアナリティクス同様、無料で利用することができます。 ②Googleアナリティクスとの違い Googleアナリティクスは、訪問したユーザーが「どこから来たのか」「どんなページを見たのか」「どれくらい滞在したのか」など、アクセスしてきた後のデータの取得に長けたツールです。しかしながら、ユーザーがホームページにアクセスする前のことはわかりません。 一方、 Googleサーチコンソールはアクセスしてくる前のデータを閲覧できるのが特徴です。例えば、 検索結果で自サイトのページがどれくらい表示されているか、どれくらいクリックされているかなどのデータを見ることができます。それ以外にも、サイトが検索エンジンにどう見られているか、ペナルティを受けているかも見ることができます。

Googleサーチコンソールで何ができる?

・Googleからのメッセージ ホームページに関するGoogleからの重要なメッセージを受け取ることができます。運営しているホームページが何らかのペナルティに引っかかってしまった場合も、Googleサーチコンソールで確認することができます。 ・検索流入キーワードの詳細(表示回数、クリック数、掲載順位) 実際にサイトに来た検索キーワードと、そのキーワードでのホームページの検索順位、クリック率が分かります。 検索流入キーワードの詳細 ・サイトへのリンク元情報 ホームページへ張られたリンク元の情報を閲覧することができます。リンク元の情報を知ることによって、不正なリンクを第三者に張られたことを確認でき、Googleからペナルティを受けるリスクを回避することができます。 ・再クロールの申請 「Fetch as Google」を使うことで、 クローラーにホームページをクロールしてもらうことができます。クローラーとは、ホームページを認識しデータ収集を行うロボットのことで、それらがインターネット上を巡回することをクロールと言います。

Googleサーチコンソールに登録する

①まずはGoogleアナリティクスの時と同様、Googleアカウントにログインします。

②Googleサーチコンソールに一度もWebサイトを登録していない場合は、下の画像のようにホームページの登録画面になります。赤枠の部分に登録したいホームページのURLを入力し、[プロパティを追加]を選択してください。

Googleサーチコンソールに登録 ③Webサイトの所有者であることを証明することを求められます。 証明する方法は全部で5種類あります。
  1. HTMLファイルをアップロード
  2. HTML タグ
  3. Googleアナリティクス
  4. Google タグマネージャ
  5. DNSレコードを作成する
Webサイトの所有者であることの証明 この中でおすすめする方法は太字で示した1,2,3になります。ただし、エンジニアなどがいる場合は4,5の方が楽という場合もあるため、相談してみると良いでしょう。 ・HTMLファイルをアップロードして所有権を証明するHTMLファイルをアップロードする場合は、Googleが指定するファイルをサーチコンソールからダウンロードし、それをサーバーにアップロードすることで所有権を証明することができます。 ・HTML タグで所有権を証明するHTML タグで所有権を証明する場合は、サーチコンソールが指定するmeta タグをheadタグ内に記述することで所有権を証明することが出来ます。赤枠で囲った部分をコピペして、貼り付けてアップロードすれば完了です。 ・Googleアナリティクスで所有権を証明する Googleアナリティクスで所有権を証明する場合、 GoogleアナリティクスにWebサイトが登録されている必要があります。登録が完了しトラッキングコードが正常に読み込まれている場合は、「確認」を押せば所有者と証明することが出来ます。 所有権が証明できれば、登録は完了です。

Googleサーチコンソールを活用する

1.ホームページの状態を確認する Googleサーチコンソールの中でも重要な機能である「検索アナリティクス」では、 運営しているホームページが、どんな検索キーワードでユーザーの目にとまっているか を知ることができます。以下で簡単に利用の手順をご紹介します。 ホームページの状態を確認する 2.ホームページの状況をGoogleに知らせる Googleの検索結果に反映してもらうため、ホームページの状況を報告しましょう。ページを追加したり内容を更新したりしても、クローラによってデータを認識してもらわない限りは検索結果に反映されません。より早く検索結果に表示させたい場合は、クロールの申請を行うことができます。 ホームページの状況をGoogleに知らせる これで、ページをクロールするリクエストをGoogleに送ることができます。

Googleサーチコンソールを活用した分析方法

サーチコンソールを活用することでさまざまな分析ができますが、その一例をご紹介します。個々の検索キーワードごとの、CTR(クリック率)と掲載順位に着目してみましょう。

図表1

理想的なのは、狙った検索キーワードのCTR(クリック率)が高く掲載順位も高いという状態で、下記の図でいうと①の部分にあてはまります。一方、CTRが高いのに掲載順位が低いキーワード(②)や、反対に掲載順位が高いのにCTRが低いようなキーワード(③)は、まだ改善の余地がありそうですね。

無題

②の検索キーワードは、掲載順位が下位のページまでユーザーが検索し、クリックして中身を見るような、興味・関心の高い検索キーワードといえます。見出しや本文に該当の検索キーワードの単語を増やすなどして、掲載順位のさらなる向上を目指しましょう。一方③の検索キーワードは、検索結果をユーザーが見てもいまひとつクリックに結び付かず、ちょっともったいない感じですね。検索結果画面に出てくる「titleタグ」や「meta descriptionタグ」の記述を改善して、ユーザーの目を引く内容に修正するとよいでしょう。

少しずつ改善を繰り返して、CTRが高く掲載順位も高い①の検索キーワードを多く持っているWebサイトにできるといいですね。